集音器は補聴器とは違いますので注意しましょう【徹底比較&徹底検証】

集音器違う

集音器違う

みなさんは集音器というものをお聞きになったことはありますか?よく新聞広告やインターネットで通信販売されていたり、電気店やホームセンターで販売されている、あの補聴器そっくりな商品のことです。難聴者向けと表示され、価格は数千円~2万円ぐらいで販売されています。お手軽に購入できる一方、本来難聴の方がお使いになる補聴器とは違い安全性や効果などは保証されていませんので注意しましょう。難聴の方は集音器ではなく、きちんと耳の状態に合わせた補聴器をご使用になることをおすすめします。

集音器とは?

集音器の他に、拡声器・音声増幅器・助長器などとも呼ばれ、見た目は補聴器そっくりな形状をしています。難聴になり初めて補聴器をお使いになろうと思ったとき、集音器を補聴器だと思って購入されてしまうこともあるかと思います。しかし、中身の性能などは全く補聴器とは異なります。また、補聴器と表示されていても通信販売されているものは同様に注意が必要です。

 

集音器加工

集音器の一例

集音器と補聴器の違い

WIDEXアンケート

WIDEXホームページより引用

これはWIDEX社が581人を対象に行ったアンケート結果ですが、補聴器と集音器の違いを知っている方はわずか16.5%でした。集音器のパッケージには難聴の方向けと表示されていますし、見た目もそっくりですからご存知ないのも無理はありません。では補聴器とはなにが違うのかをまとめましたので参考にしてください。

集音器

 電化製品である
 通信販売やホームセンターなどで購入できる
 価格が安い
 お使いになる方の聴力に合わせていない
 お使いになる方の耳の形に合わせていない
 購入後の音の調整などができない
 本来難聴の方がご使用になる商品ではない

補聴器

 厚生労働省の厳しい基準をクリアし、薬事法で定められた管理医療機器である
 補聴器販売店での対面販売のみで購入できる
 価格は5万円位~50万円位
 お使いになる方の聴力測定をし、聴力の状態に合わせて音量や音質などをフィッテングして使用していく
 基本的には耳の型をとり作成する
 購入後も音の調整やメンテナンスなどを受けられる

 

難聴といっても、人それぞれ聞こえにくさの状態は異なります。なぜ難聴になったか?どんな音が聞きづらいのか?軽度の難聴?重度の難聴?など原因や程度は様々です。また、耳の穴が大きい方もいれば、小さい方もいます。その方の耳の状態により音質や形状を合わせることが快適な聞こえへとつながります。集音器ではこれらのことは一切できませんので、補聴器専門家としてはおすすめできません。

batu

集音器によるトラブル

実際に集音器を購入された方からは、効果がない、補聴器だと思ったら違っていた等の相談が増えています。これを受けて独立行政法人国民生活センターが行った調査結果がありますのでご紹介します。

対象

通信販売されている補聴器5銘柄と集音器5銘柄の合計10銘柄を対象にテストを実施

集音器

ここでは安全性・補聴効果・デンチ寿命の3点についてテストを行っています

 安全性
日本補聴器工業会は安全基準として、出力される最も大きな音の値を120デシベルと定めています。(デシベルとは音の大きさの単位)また、軽度~中度難聴の方には110デシベル以内であれば十分であるとし、これらの値であれば聴覚の保護をすることができます。では今回対象の10銘柄はどうでしょうか?

 結果

最大出力

結果

安全基準を満たしているのはわずか1銘柄のみでした。その他の9銘柄では基準を満たしておらず、これでは周りで強大音がしたり、ボリュームを上げすぎたりすると聴覚を損なう可能性が高いということになります。

 

 補聴効果
では実際にどのぐらい効果があるのでしょうか?少し専門的なお話しになりますが、聞こえの十分な効果を得るには難聴の程度に応じ、適切な音の増幅能力(音を大きくする力)が必要になります。軽度難聴の場合は15デシベル以上の増幅能力が必要とされています。そこで会話音の聞き取りに必要な1600Hz(周波数)の増幅能力をテストしました。また、補聴器の場合は一般的に会話音の聞こえをよくするために、低い音(1000Hz以下)よりも高い音(2000~3000Hz)をより増幅するような周波数特性を持っています。では今回の10銘柄はどんな増幅能力と周波数特性を持っているのでしょうか?

 結果1

補聴効果

結果2

 結果2

周波数

けっか

これら2つのテストの結果から、音を大きくする力や、会話の聞き取りをよくするための周波数の特徴がみられない商品が多数あることがわかりました。これではつけてもよく聞こえず、効果が感じられないということへつながります。

 

 デンチ寿命
集音器も補聴器もデンチで作動します。毎日お使いになるものですから、デンチがどのぐらい持つのか気になる方もいらっしゃると思います。ここでは各対象銘柄をボリューム最大の状態で連続使用し、音の大きさが使い始めより10デシベル以上減少するまでの時間を測定しました。

 結果

でんち

電池寿命

1日程度で電池が消耗してしまうものが2銘柄あり、表示されている電池寿命より大幅に短いものも4銘柄ありました。これでは日々の電池代も高額になってしまいます。

 

テスト結果をふまえて

集音器等は難聴者を対象とした商品でないにもかかわらず、形状や機能が補聴器と酷似しており、難聴者が目的等を誤認してしまう可能性があります。以下の点に気をつけましょう。

 フィッテングを受けて補聴器を購入するようにしよう

 補聴器を購入する際は、業界の認定制度の下で一定の基準を満たした販売店で購入するようにしよう

 難聴者は集音器等を使用しないようにしよう

まとめ

集音器の本来の使い方としては難聴ではない健聴者がバードウオッチングのときに鳥の小さな声を聞いたり、講演会などで話者との距離が遠くて聞きにくいときなどに一時的に使用するものであり、難聴者がお使いになるものではないのです。それがいつのまにか難聴者を対象に売り出されるようになってしまい、トラブルも増加しています。。耳の安全・よりよい補聴効果をあげるため、難聴になったときには補聴器専門店においてきちんとフィッテングされた補聴器を使用しましょう。

聴力測定

さいごに

当店でもお客様より集音器に関するご相談を度々お受けいたします。その多くは音が大きすぎてうるさい・小さすぎて聞こえない・耳に入らない・何回も使用していないのに壊れてしまったなど・・・。集音器はそのようなことが起きてもどうすることもできません。補聴器を検討されている方はお気軽に認定補聴器専門店の関東補聴器までご相談ください。

<関東補聴器へのお問い合わせはこちらへ>

創業32