
難聴は高齢者に限らずなんらかの原因で年齢の若い方でも発症します。補聴器は若い人用や高齢者用というように区別されているわけではありませんが、若い人向きの補聴器で人気があるのは目立たない小型の補聴器です。昔の補聴器に比べデザインもおしゃれになっていますので装用することへの抵抗感は少なくなってきていると思います。難聴で日常生活に支障がでてきているけど購入をためらっている方は参考にしてくださいね。
年齢が若い人でも難聴になります
難聴には様々な原因があり、単に加齢に伴うものだけではありません。例えば中耳炎や突発性難聴などの病気による場合や、コンサートやライブに行った際に強大音を聞いたことにより聞こえなくなってしまった場合などです。またとくにこれといった原因がなくても加齢による聴力低下も早い方では30歳代後半から始まるといわれています。もし難聴に気付いたときはすぐに病院で治療を受けてください。治療が終わっても聞こえが元に戻らず生活にも支障がでてしまう場合は補聴器の早期装用をおすすめいたします。
若い人に人気の小型補聴器
補聴器は形が大きくて目立つしダサいしお年寄りみたいで恥ずかしいと思っている方もいらっしゃいますよね。若くして難聴の症状に直面してしまった方がそう思われるのも当然だと思います。できることなら装用したくないですよね。でも難聴はそのまま放置していても良くなることはありません。最近は補聴器も小型化されていますので、目立つのはイヤ・ダサいのはイヤという方でも補聴器を活用しやすくなってきています。
耳あな式タイプで人気の補聴器
小さくて目立たないCICタイプ写真でもおわかりのように補聴器本体は指の先ほどの大きさですので耳穴にすっぽり入ってしまいます。外からみても気づかれることがありませんのでなるべく目立たない補聴器をお探しの方にはおすすめです。こちらは耳の型を採り作成しますので落下したり、逆に耳の奥に入りすぎて取れなくなるというような心配もありません。デメリットとしては、耳穴にぴったり入るがゆえに人によっては自分の声が反響するような感じを訴える方がいらっしゃいます。健康な聞こえの方でも耳をふさいでしゃべると自分の声が詰まったような変な感じで聞こえますよね。慣れないうちは補聴器を装用するとこれと似た違和感がある方もいます。また本体が小さいと電池も小さくなりますので(補聴器は電池で作動しています)、電池の交換頻度が多くなります。目安としては5日~7日での交換となります。
耳かけ式タイプで人気の補聴器
便利な機能も搭載されたRICタイプ
耳かけ式の中でも小さくて目立たず、軽い付け心地になっています。また先ほどのCICタイプよりも様々な機能が搭載されているものもあります。例えばスマートフォンと連動させて電話や動画の音声を補聴器から直接聞くことができたり、電池も充電式のものがあります。耳穴式より形は大きいですが、そのぶん便利な機能を搭載することができるというわけです。
難聴者のご家族からのご相談より
「59歳の母親の聞こえが悪いので補聴器をつけてもらいたいのに本人が使うのを嫌がっていて困っているんです。」
このようなご相談を同居されている娘さんよりお受けしたことがあります。「聞き返しが多く、時には聞こえたフリをしているようです。テレビの音も大きくて、補聴器をしてみたらとすすめても自覚がないのか全くつける気がないようで困っているんです。」とのことでした。病院で聴力を測定してもらったところ、両耳とも全体的に中度難聴程度まで低下していらっしゃいました。
ご本人にお話しをうかがうと「度々聞こえないことがあるので、耳が悪いのはわかっているけど、この年でまだ補聴器なんてつけたくないんです。」とのことでした。59歳でしたらまだまだお元気ですし、老人というには早いですよね。補聴器はお年寄りがつけるものという風潮のある日本では、補聴器なんてつけたくないというお気持ちは理解できます。また新聞広告などで通信販売されている大きくて目立つ集音器のイメージもお持ちのようでした。
そこで若い方に人気のある耳穴式CIC補聴器をご紹介したところ、補聴器に対するイメージががらりと変わられたようです。結果から申しますと、とりあえず片耳だけ作成して使用するということになりました。初めは不安そうにされていましたが、音の調整を何度も繰り返しながらゆっくりと慣らしていくうちに聞こえるということを実感されていき、数週間後には朝から夜まで一日中お使いになるまでになりました。娘さんも補聴器をつけている耳側から話しかけるよう気をつけなくてはいけませんが、以前より会話が楽になったと効果を実感されています。
まとめ
補聴器は若い年代の方にも抵抗なく装用できるように様々なタイプがあります。補聴器は必要だけど目立ちそうで恥ずかしい、カッコ悪いからつけたくないなどマイナスのイメージをお持ちの方は是非一度、補聴器専門店まで足を運んでみてください。性能もアナログからデジタルに変わり昔よりも様々な機能が搭載されています。試聴することもできますのでまずはお気軽にご相談されてみるとよいと思います。